「頭痛」兵庫県川西市/ふかみレディースクリニック 婦人科・産科・麻酔科(ペインクリニック)

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頭痛は多くの人が経験するありふれた症状ですが種類はいろいろあります。
その中のいくつかをご紹介します。

■緊張型頭痛
もっとも多くみられる頭痛です。痛みの特徴はうずくような、しめつけるような痛みです。前頭部、後頭部、頭頂部や首の後ろ側に痛みがでます。動作で痛みは強くならず、痛いながらも仕事をすることができます。食欲不振がでることはありますが、嘔吐はしません。通常の鎮痛薬で治療できますが使用回数が多いことが続きますと耐性、反跳性頭痛(鎮痛薬の効果が弱くなっているが、やめると痛みが強くなる)、薬物誘発性頭痛(鎮痛薬を内服していても1日中痛い)といったむずかしい副作用がでます。頭痛回数が多い場合は、予防薬内服、カフェインを避ける、規則正しい生活、適度な運動をくみあわせ、頭痛回数を減らすことが重要になります。

片頭痛
頭痛の程度は緊張型頭痛より重い傾向があります。動作で悪化するため生活に支障をきたします。名前は片頭痛ですが、かならずしも一側性の頭痛ではなく両側性のこともあり、片方からはじまり頭全体にひろがることもあります。悪心、嘔吐、光がつらい、音に敏感、においが気になるなどさまざまな症状が頭痛とともにあらわれます。片頭痛患者の2−3割の方に頭痛の前、5分から20分程度続く“前兆”とよばれる症状があらわれます。視覚的なものでは光がフラッシュする黒いジグザグがみえる、感覚的なものは顔や手がひりひりする、しびれるといったもの。かたこりのような前兆もあります。女性は片頭痛発作が月経周期に連動する傾向があり、排卵日や月経初日前後におこることが少なくありません。軽い片頭痛には通常の鎮痛薬でも効果があります。あまり効かない場合は、トリプタン製剤とよばれる鎮痛薬がより効果があります。緊張型頭痛と同様、鎮痛剤使用回数が多いと難治性の薬剤誘発性頭痛、耐性、反跳性頭痛がおこりますので予防薬を内服し規則正しい生活を心がけるようにして頭痛回数を減らす必要があります。群発頭痛片方の眼窩や側頭部に突然激烈な痛みがきます。頭痛発作は15分から180分程度続き2日に1回のこともあれば1日に8回もおこることもあります。痛い側の目が充血する、涙や鼻水がでる、まぶたがさがるといった症状を伴います。群発頭痛の9割は1ヶ月から3ヶ月の群発期と呼ばれる発作が続く時期とその後1ヶ月から数年にわたる頭痛のない寛解期を繰り返します。頭痛は激烈なため群発期には予防的治療が必要となります。予防には一般的にステロイド剤、血管拡張剤、抗痙攣剤を使います。頭痛発作時にはスマトリプタンの自己注射が速効性で効果的です。

どの頭痛もアルコールにより悪化しますので、頭痛時には飲酒をさけましょう。